女には魔力がある。魔力を解き放ち、良き妻となるため、16才になる少女は、森の奥に追放される。全員が無事に帰る保証はない。そんな「グレイスイヤー」に立ち向かう少女を描くお話。
グレイスイヤーとは何なのか。なかなか明かされず、不安だけが募っていくので、最初は読みづらかった。
強くても周りの空気には逆らえない人間関係もさることながら、理不尽なことが続くのでストレス溜まる。
でもこれは抽象化されてるけど、現代に通じる女性の立場なんだと知ると、ほんと苦しい。押しつぶされそうな理不尽さに、逃げることも許されない。
読んだ後に、いろいろ考えさせられて、落ち着かなくなるお話だった。