大丈夫、積んでる

さうざんどますたーになれなくて

アーナルデュル・インドリダソン「湿地」

アパートの地階の部屋で発見された老人の死体。現場には謎のメモが残されていて……アイスランドが舞台のミステリー。

うーん。これは読んでいて気分が良くない。
手がかりらしい手がかりがないので、出来る捜査を手当たり次第やっていくんですが、必要以上に事を荒立てていくので、警察という権力を持った側の横柄さを感じてしまう。法治国家である以上、犯罪を野放しにできないのはわかるけど……捜査とは人の心に踏み入るものだというのがよく分かる。人の家庭に足を踏み入れながら、自分の家庭にも問題がありすぎるのも、なんか辛いよね。
読み始めから想像したのとはぜんぜん違う方向に話が進んでいくのは面白かったけど、社会的な問題がずっしり重くのしかかるので、楽しめたかというと、ちょっとね。