大丈夫、積んでる

さうざんどますたーになれなくて

バリー・ライガ「さよなら、シリアルキラー」

124人連続殺人犯の父に育てられた主人公ジャズ。自分は父とは違うことを証明するため、町で起きた殺人事件に挑むお話。

父の呪縛から逃れたいのに、父に育まれた洞察力が生きてしまうというのは皮肉でしかない。

犯人の動きがわかっても、連続殺人を止められないもどかしさが、次第にジャズを追い詰めていくという重い話だけど、暗くなりすぎないのは、青春ものでもあるからでしょう。
親友ハウイーは、身体の問題があるけど、それに負けない明るさがあり、何より恋人コニーが素敵だった。彼女がいなかったら間違いなく堕ちてた。

独りよがりなので、読んでいてイラッとする序盤だったけど、気づけば引き込まれるサスペンスだった。それにしても最後がすごい。この引きは続編読まざるを得ない。