友人を殺された女子高生が、復讐するため魔法少女になったお話。
あー、これいいな。すごくいい。
はじめは、自称・魔法少女が何をやっているのかよくわからなかったんだけど、少しずつ見えてくるにつれて、彼女の内面が見えてくると……きゅんとなる。ああこれはあこがれの人への思いが、魔法になったのかと。
この魔法がいいんだよなあ。能力的な意味もあるんだけど、「女の子は魔法が使える」みたいな意味合いでもあって、思いが人を変化させるって意味では、たしかに魔法なわけで。
殺された少女との関係や、新たに友達となった少女との距離の変化など、閉じていた少女の意識が少しずつ変わっていくさまは、何とも言えない青春模様でした。
著者の前作「おにぎりスタッバー」の前日譚でもあるので、読んでる人はなお面白く感じるんじゃないかな。