ひきこもり神官と潔癖メイド 王弟殿下は花嫁をお探しです / 秋杜フユ
悪い人ではないけれど、天性の間の悪さと生真面目さによって面倒を起こす神官と、彼が引き起こす面倒をフォローするメイドのお話。
これは大変楽しい。というか、にやにやしっぱなしである。 実はシリーズものの続編らしいんだけど、舞台を同じにして主人公が違うので、読んでなくても大丈夫だった。
自覚のない天然さんが、お世話になった彼女のために何かしようとして、実は余計に迷惑をかけていくというのが、笑えてしょうがない。メイドからすると笑い事じゃないだろうけど。
彼女も潔癖というか几帳面すぎるおかげで、必要以上に構うことになって、気づけば二人でいる時間が増えてしまうってのがいいですね。
メイドの抱えている問題がなかなか大きなもので、最愛の子供のために(そういえば、子持ちってことにはびっくりした)という思いが、いつしか言い訳に使われているところは、彼女にかかる重圧を思わせてくれましたが、それを柔らかく、でもしっかりと抱き留めたのが神官さんだったってのがよかったです。
軽く読めて楽しいお話でした。
ひきこもり神官と潔癖メイド 王弟殿下は花嫁をお探しです (コバルト文庫)
- 作者: 秋杜フユ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/12/01
- メディア: 文庫
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