大丈夫、積んでる

さうざんどますたーになれなくて

青崎有吾「地雷グリコ」

これは最高に面白かった。

文化祭の出展場所を、抽選ではなくゲームで争うというお話から始まる連作短編5編。

ゲームと言っても難しいものではなく、既存のものに一捻り加えたものばかり。

地雷グリコでは、じゃんけんの「グリコ」に10段下がる地雷を設置できるというルールが追加されるんだけど、それだけでこんな心理戦になるとは。絶妙な匙加減。マジでカイジ

 

坊主めくりの神経衰弱や、じゃんけんにもう一つの手を加える自由律じゃんけんなど、どのゲームもいかに相手を自分のルールに乗せるかというお話で面白い。相手を読み切ったと思った後の逆転に次ぐ逆転劇が痛快だった。最高。