大丈夫、積んでる

さうざんどますたーになれなくて

フレディみかこ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」

様々な人種が集い、見えない階級があるイギリス。そんなイギリスで子育てしている著者フレディみかこが、元底辺中学校に通う子どもと共に、差別やいじめなどに悩みながら乗り越えるエッセイ。というかノンフィクションかな。

 

子どもは身近な大人の言動をみて行動するから、何の気無しに差別してしまうんだけど、なんでこういうことをするんだろう?と母ちゃんに相談し、友だち・同級生たちの間を取り持っていく、その姿がかわいくカッコいい。でも難しいよね。施しになると傷つけるし、マルチカルチュラルは、より危うい。

 

先進国のイメージがあるけど、緊縮により貧しい人たちが教育をうけることが難しいというのは、思った以上に深刻でした。教員がソーシャルワーカー的に下支えしないといけない環境は……これはこれからの先進国の未来なのかすでに来ている世界なのか。

とはいえ、コミュニティの強さは流石で、何とか道を切り開いて欲しいと思う。

良い本を読みました。