大丈夫、積んでる

さうざんどますたーになれなくて

あとは野となれ大和撫子 / 宮内悠介

これ最っ高だった!

沙漠の小国の大統領が暗殺され、議員は逃げ、外圧が強まる混乱の中、残された後宮の少女たちが、臨時政府を立ち上げて、国家をやってみるお話。

後宮といってもそういうものではなく、身寄りのなくなった子供たちの教育場だったので、少女といっても侮れないわけですが、とはいえやはり人生経験はなく、大人の庇護がなくなって初めてわかる外国勢力の圧力に、どうにもこうにも動けなくなったりするんだけど、思考錯誤して、振り回されて、時に子供っぽく爆発して。

シリアスだけど、シリアスすぎず、傀儡政権としようとする大人が思わず動かされてしまうところとか、文化とか人種とかばらばらな人たちがまとまっていくところとか、にやっとしてじんわりして、気づいたら深入りしてました。

あとは野となれっていう思い切りが、たまらなく痛快なエンタメでした。

すっごいよかったおもしろかった。

あとは野となれ大和撫子

あとは野となれ大和撫子

 

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