前作からさらに四年。月面の英雄となったが、いまだハガナを忘れられないハルが、さらなる賭けに出たが因縁の男が立ちはだかり……といシリーズ最終巻。
サブプライムやリーマンショックってこういうことだったんだ。いやはや、そりゃやられてしまうわ。ほんとうに失敗が見えない錬金術としか思えないんですもん。
ハルの視点で見てるから、漠然とした不安を感じるけれど、同じ世界に立ってたら、なんとなく投資しちゃうんだろうなあ。こわいこわい。
慎重に見極めができるようになったところに、ハルの成長を感じましたが、でも根っこの部分は変わっていないってのが面白いよなあ。その強さと、その弱さと、ね。
ハガナのことを思いながらも、再会しても踏み込めず、じりじりとじれったいばかりでしたが、一度壁が取れてからの二人は、大変にやにやでした。
どこもかしこも急上昇急降下なお話で、ドキドキが止まらなかったですが、因縁の相手との対決は意外な転がり方をして、これがまた面白かった。
やっぱ物語は、ハッピーエンドがいいね。

WORLD END ECONOMiCA (3) (電撃文庫)
- 作者: 支倉凍砂,上月一式
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2015/07/10
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (2件) を見る