これは良いボーイ・ミーツ・ガールなホラーだった。
山中の屋敷に住む下半身不随の女の子と、そんな少女にひかれる少年のお話なんだけど、怖がりなくせに彼女が求めるからと怖い話を収集しては週に一度の逢瀬で披露していく様は、不器用さにほほえましさを感じつつ、次第に怖い話に恐怖を覚える少年の気持ちにゾワゾワしてくる。
ほんの些細な不安なんだけど、それを存分に膨らませていくから、ちょっと想像過多になると、こっちまで不安になる。
そんな怪異に対して、実は合理的に説明ができるんだよ、みたいなお話になったかと思ったら、さらに急展開していって、ホラーからミステリーに、そしてSF?みたいな怒涛の展開に、いったいどうなっちゃうんだろうと思ったけど、最後はいい感じに青春してて、とてもよい読後感でした。
これ続編出してほしいなあ。