いつも工事ばかりしてる横浜駅というところから着想を得て、もしも改築・増築を繰り返した横浜駅が日本を覆い、人類を支配してる世界で、スイカを持たずエキナカに入れない青年が、18切符を手に入れてエキナカに入っていくというお話。
この設定だけで面白いよなあ。
スイカを持たぬ人をはじく自動改札や慇懃な駅員、エキナカしか知らない人たちとの出会いなどなど、頼まれごとを目的としながら、自分探しみたいな感じの旅は、読んでるこちらも興味津々になって引き込まれる。
正直彼のお話がすっごい面白かったので、横浜駅の浸食と戦ってるJR九州の人の話は、あまり……だった。
それぞれの話をもうちょっと深く書いてくれたら、もっと面白かったんじゃないかなあと思うけど、それでもきれいに終わってたので良かったです。もう一冊出るのであれば、そっちも読んでみたい。