大丈夫、積んでる

さうざんどますたーになれなくて

月とライカと吸血姫 / 牧野圭祐

人類が宇宙を目指す時代。他国よりも先に宇宙を目指す共和国は、実験飛行に人間の身代わりとして、吸血鬼を使うことにした、というお話。

これはとても素敵なボーイミーツガールだ。やっぱ宇宙へのあこがれを描くお話は好きだなあ。

自身の事情から差別を受けながらも宇宙を目指す吸血鬼の少女と、宇宙飛行士候補生として落第しそうになりながら、それでも宇宙をあきらめきれない青年の関係がとてもいい。

はじめは壁があったものの、ともに訓練を過ごすうちに……というのは、やっぱそうだよなあ。死と隣り合わせの飛行を目の当たりにしながら乗り越えることができたのは、お互い支えあったからでしょう。

築き上げた信頼が伝わるジャズバーの話に、思わずじんわり。

月とライカと吸血姫 (ガガガ文庫)

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