大丈夫、積んでる

さうざんどますたーになれなくて

インスタント・マギ / 青木潤太朗

科学をもって一時的に「魔法」のような力を得ることができる「インスタント・マギ」を開発した科学者が、古より続く魔法使いたちに狙われることになるお話。

面白かったけど、グロいな、これ。

ただただ科学を追及しているだけなのに、それが魔法使いの逆鱗に触れてるのに、それでも科学を追いかけていく主人公の姿は、どちらかといえばマッドサイエンティストなわけで、どいつもこいつも普通の顔して、おかしいったらない。

とはいえ、本当におかしいのは、魔法使い側ですが。古より続くうんちゃらかんちゃらってものは、どうしたって澱みがあるもので、保守的な魔道士内部で起こるあれこれが大変グロく、読んでるのがつらかった。もうちょっと柔くしてくれていいのに。

そんな重いところがあるからか、終盤の魔法という力による危機の連続を「インスタント・マギ」と彼を守る錬金術師によって回避していくスピーディーな展開に引き込まれます。面白い面白い。

科学者と錬金術師の恋模様にもニヤニヤできたし、続編読みたいな。

Amazon / Kindle / B☆W