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大丈夫、積んでる

さうざんどますたーになれなくて

血涙 新楊家将 (上)(下) / 北方謙三

先日読んだ楊家将の続編。なんでこんなタイトルなんだろうと思ってたけど、そりゃこうなるわ。この戦いには、血の涙を流さずにいられない。何がって、楊家の者同士で戦うことになるんですから。

遼との戦いで楊業を失い、生き残った六郎と七郎が壊滅状態の楊家を復興すべく動いた先に待っているのが、記憶を失い、遼の将となった石幻果こと四郎なんだから、もうね。

いや、個人的には、四郎が生きていてくれたことはうれしかったんですよ。瓊峨姫とのロマンスは、前作から気になってたから、次第に力をつけて立場を確保し、彼女と結ばれていく様とか、大変良かったし。

気づけば、耶律休哥との間に生まれる親子のような絆も素晴らしかった。

そう、今回はどちらかと言ったら、遼側というか、耶律休哥と石幻果(四郎)のお話だったんだよなあ。 でも同時に楊家のお話で。

精鋭たる耶律休哥の軍と戦えるとしたら楊家しかおらず、それはつまり六郎たちと四郎がぶつかり合うことになるわけで、それぞれがお互いの存在に気付き、それでも戦うことを止められないとか、ほんとに……もういっそ楊家は、遼へ行っちゃえばいいのにと思わずにいられない。

そのことは、最後にまた思ったなあ。宋のために戦い続けていたのに、後方のものに足を引っ張られて、裏切者扱いされた挙句、死に兵として戦場へ向かわされる。宋の思惑をわかっていながら、戦いに散っていく姿にもまた涙を流さずにいられなかった。

ただ、読後感がよかったのは、その後の話も読めたからかな。戦い、ぶつかり合い、殺しあったことで、いうなれば仇となった者同士が、決して恨むことなく向かい合うことができたのは、大切な人への思いを抱く者同士だからかな。

最後まで一気読みの面白さでした。

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