死にゆく妻に寄り添う夫を描く物語。
これ難しいよなあ。
終わりを迎えることがわかっている状態で、どう接するか。勝手に相手の気持ちを推測して、それが実は相手のことを考えていないことに気付かされたり、あるいは好意で見舞いに来てくれた人の何気ない言葉に怒りを覚えたり。
働きながらの介護は、淡々と描かれているけれど、周りの人の理解がないと難しいことがわかる。
ありがたいと思いながらも、やりきれない気持ちになり、感情の行き場が、人に対する距離の難しさを見せてくれて。
夫である人の未熟さを感じるところもあるけれど、妻を想う気持ちは温かく、美しいと、そう思いました。
これはまた時間をおいてから、読み返したい。