大丈夫、積んでる

さうざんどますたーになれなくて

いまさら翼といわれても / 米澤穂信

古典部シリーズ第六弾の短編集。

日常の謎ものではあるんだけど、より高校生というか、進路のこととかこれから先を思う不安等を描くお話って感じだった。特に表題作の「いまさら翼といわれても」。たしかにタイトル通りで、なんとも言えない気持ちになる。にしても、ここで終わるかね! ああどうするんだろうと気になってしょうがない。

個人的に一番好きなお話は、「わたしたちの伝説の一冊」。

部内での立ち位置と、自分のやりたいことの中で揺れていた伊原と、そんな彼女に対して正面からぶつかって行った先輩との緊張感ある物語がすごかった。好き嫌いではなく、切磋琢磨できる仲間との出会いが、彼女の覚悟を決めていくところが素敵でした。読み終わってもドキドキが収まらなかった。

それにしても、奉太郎は料理好きだね。
 

いまさら翼といわれても

いまさら翼といわれても

 

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