大丈夫、積んでる

さうざんどますたーになれなくて

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンXI / 宇野朴人

「わたしが言いたいのはね。正しさが見えない状況になったら、あなたは迷わず自分の気持ちに素直になりさないってこと」

誰もかれもが贖罪を求めているようで、自らを傷つけずにいられないところがやるせない。

そんな中、イクタが連れてきたヴァッキェが大活躍でした。女帝となったシャミーユの周りにあった壁を見事なまでに壊してくれたなあ。劇薬とはよく言ったもんだ。家族としての愛情を注ごうとするイクタのやり方が正しいかはわからないけど(いや、歪んでると思うよ)、こういう友達な存在がいるのは大きいと思う。

これまでとは違い、自らの弱さに直面するシャミーユだけど、それはイクタも同様というのが意外だった。飄々としているけれど、上に立つ者の重圧というのは重いんだなあ。隣にいるべき人がいないってのは、思った以上に大きい。

ひとまず戦の前に、政治的なお話が始まるみたいですが、この交渉事に狐がどっち側に寄るのか不安。

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